投動作を身につけるのに効果絶大!ボンバーの秘密②

公開日: 2017年1月13日金曜日


 前回は、ボンバーの作り方と捕球のしやすさについて書きましたが、今回は、ボンバーが投動作の習得にどのように効果的に作用するかということについて書きたいと思います。
 右の写真をご覧になるとお分かりになると思いますが、このボンバーには紐状に飛び出した「しっぽ」のような部分があります。ボンバーの最も優れている点は、この「しっぽ」だと言えます。
 これまで私たちは子どもたちにオーバーハンドスローを身につけさせる際に、どのような指導を行ってきたでしょうか。私の経験では、肘が縮こまっている子どもの腕を掴み、「肘をここまで上げるんだよ」とその高さを体で理解させようとしたり、子どもの動きを観察しながら「もっと上げて」と繰り返し助言したりしましたが、なかなか思うように習得させることができませんでした。
 ところが、このボンバーを使うと子どもたちの肘が驚くほど自然に高く上がってきます。あれほど苦労してきたことが、何も教えなくてもできるようになってくる。開発した自分自身が一番びっくりしました。その鍵となるのが「しっぽ」です。
 子どもたちにこのボンバーを与えると、ほぼ全員が「しっぽ」の部分を持って楽しそうに投げ始めます。初めは、腕をぐるぐる回して投げたり、下から上に放り投げたりする子どももいますが、170cmほどの高さのネットを確実に超えることが目標になってくると、腕を上に挙げた状態から投げるようになります。ボンバーの重心と手とが離れているので、肘を下げた状態では全く飛ばないからです。棒状に丸めた新聞紙を投げる実践などがありますが、それと同じ効果が、このボール状の形をしたボンバーにもあるようです。初めのうちは、下の写真のように、踏み込む足が反対だったり、大きく踏み込まなかったりという動きの子どもたちも見られますが、肘だけはみんな高い位置をキープして投げています。この状態で楽しんでいく中で、「もっと遠くへ投げたい」「狙ったところにうまく投げたい」という思いが子どもたちに芽生えたところで、大きく足を踏み込んで体を捻転させる動きを学ばせるようにすると、子どもたちがしっかりと目的意識を持って取り組んでくれます。その際、「まずは、狙いたいところを左手(利き腕の逆)で指差してから思いっきり投げてごらん」などとアドバイスすると体を捻転させるときに大切な左手の引き付けができるようになってきます。
 教材のよさについては、ある程度ご理解いただけたと思います。次回は、この教材でどのように学習を展開していくのかということについて書いてみたいと思います。
 


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